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米国の銀行で現地就職したケースのレポートです。

代理店の種類とは‐不動産会社・ハウスメーカー編

損害保険の代理店の種類のうち、①‐③については別のエントリーでご説明しました。今回は④不動産会社・ハウスメーカーおける保険代理店業について解説します。

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 <保険代理店の種類>

①企業グループの子会社保険代理店

②自動車ディーラー・中古車販売業者

③自動車整備工場

④不動産会社・ハウスメーカー

⑤専業の保険代理店(プロの代理店)

4.不動産会社・ハウスメーカーにおける損保保険業

不動産仲介業者やハウスメーカーは、物件を貸し出す際、また家を建築する際に 火災保険の提案をします。なぜならば、物件を借りる場合、借りた人のモノ(家財一式。机やPC、衣服など)は物件本体の保険でカバーされないためです。

住宅を販売する場合でも、火災事故や自然災害への備えとして、ハウスメーカーは火災保険への加入をお勧めしているのです。住宅を購入される場合、10年程の長期で火災保険を購入される方が多いです。火災保険の保険料はだいたい年間で2-3万円なので、10年の長期での火災保険の場合、保険料が20-30万円になります。

保険料のうち20%超が”手数料”として損保会社からハウスメーカーに払われますので、ハウスメーカーにとってもそこそこ良いビジネスなのです。

 

個人で不動産業者をしている場合、保険代理店事業は大きくないことが多いです。ざっくりですが、保険の取扱高として1000万円から数百万円のところ多いです。ですので、取扱高が数億円の自動車ディーラーや保険専業の代理店と比べると規模は小さく、損保営業マンの数字に大きく関わるチャネルではないと思います。

個人の不動産業者は複数の損保会社の商品を取り扱おうとはしません。だいたいは1社のみです(例: 東京海上さんの火災保険のみ扱っているなど)。損保会社によって契約書の書き方や処理の仕方、システムへの入力方法が違います。ですので、規模(保険の取扱高)が小さい代理店は、業務を簡素化するため、1社のみの保険を扱っているのです。

 

ハウスメーカーは住宅をお客さんに販売しているメーカーです。積水ハウスやタマホームなどの大手と、その県・地域に注力している中堅メーカーに分かれます。

大手ハウスメーカーの場合は多くの場合、全ての損保会社の保険商品を扱っていることが多いです。ハウスメーカー本体から”〇〇社の保険を販売すること”といった指示が現場の支店に下されることは無く、支店の住宅営業マンがどの損保会社の保険を提案するのか決めていることが大半です。

ですので、大手ハウスメーカーさんの支店に対し、損保マンは定期訪問し、自社の保険を販売してくれるように営業活動を行っているのです。この営業はどちらかと言うと、営業マン同士での人間関係にかかっている部分が大きく、いかに住宅営業マンを取り込めるか・彼らと良い人間関係を築くか、がカギになってきます。

 

地域を代表する様な中堅メーカーの場合、そこそこ取扱高はあるものの(保険料で数億円くらい)、損保全社の火災保険を取り扱っている所は少ないです。だいたい2社の火災保険を扱って、両方の保険料をお客さんに提示し、お客さんに決めてもらうイメージです。

ですので、この”2社”の枠に入ることが損保営業マンに求められることであり、この場合は人間性構築というよりは、業務量削減や損保会社から支払う”手数料”のご相談といった別の切り口でアプローチする必要があります。これはまた別のエントリーで深堀しようと思います。

 

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