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米国の銀行で現地就職したケースのレポートです。

損保ジャパンと東京海上の違いを理解する―企業文化編

外からですとなかなか損保業界の各社間の違いが分かりにくいので、今回は損保ジャパンと東京海上の企業文化を解説していこうと思います。

就職活動をされている学生さんや、損保業界への転職を考えている人に読んでもらえると幸いです。

 

ざっくり言うと下のイメージです。

損保ジャパン:元気な体育会系。自由奔放気質のワンマン経営。

東京海上日動:頭の回転が速く合理的。良くも悪くも官僚的な会社。

 

1.損保ジャパンの企業文化

損保ジャパンという会社はもともと安田火災という営業力に特化した損保会社が前身で、幾つかの会社を吸収してきています(日産火災や大成火災、日本興亜損保など)。が、会社の中心にいるのは旧安田火災の出身者で、会社のカルチャーとしても安田火災のそれが色濃く残っています。

そのカルチャーとは超体育会系ということです。今でこそありませんが、昔は会議中に怒声が響いたりペンを投げられたりで大変だったそうです。そして、根本的にはそのカルチャーは今でも残っています(怒声からネチネチ系になったといいますか)。

男性の職員(私の同期)が特にそうだったのですが、ある意味元気で、ちょっとDQNぽく見える人も少なくなかったです。逆に個人の性格としては魅力的な人も多い印象。

営業に感しては営業マンのやり方に一任されていて、非常に自由奔放な会社とも言えます。社内の部門についても、変な派閥の様なものはなく、チャンスは全職員にフェアに与えられている会社です。

昔からワンマン気質の会社であり、平野社長時代には金融庁から行政処分も受けています。現在もなおワンマン体質は変わらず、櫻田会長が院生体制を敷いています(19年現在)。

2.東京海上の企業文化

東京海上は損保ジャパンとは異なり、どちらかというと頭の回転や行動力で勝負する方が多かったと思います。損保ジャパンの場合は人間性でビジネスを取ってくる人が多いのですが、東京海上の場合は提供するシステムや手数料といった組織としてのメリットを提示してビジネスを取ってくるイメージです。

営業のやり方も『トップダウン』方式であり、重点的に攻めなければならないマーケット・対象はあらかじめ決まっており、その方針は上から下まで浸透しています。

損保ジャパンと比べると、やはりどちらかと言うと高学歴主義、端的に言うと『東大』の力が強い会社だと思います。組織としても決してワンマン経営という個人の側面はなく、あくまで『組織』として強みを発揮する会社でしょう。

 

コバヤシ