ニューヨーク現地採用れぽーと

米国の銀行で現地就職したケースのレポートです。

保険代理店の種類とは-プロ代理店編(規模や大きさ)

損害保険の代理店の種類のうち、⑤プロ代理店の区分(他社プロ・自社プロ)について説明しました。今回のエントリーはその続きで、プロ代理店の規模や人員などを話してきます。

kobayashiny19.hatenablog.com

 

<保険代理店の種類>

①企業グループの子会社保険代理店

②自動車ディーラー・中古車販売業者

③自動車整備工場

④不動産会社・ハウスメーカー

⑤専業の保険代理店(プロの代理店)

5-2.専業の保険代理店(プロ代理店)の規模感は?

大企業の子会社保険代理店や自動車ディーラー、整備工場やハウスメーカーはあくまで『副業』として保険代理店業を行っています。一方でプロ代理店は保険の代理店業、すなわち保険会社からの代理店手数料のみでご飯を食べている『専業』の方々です。

ではどのくらいの規模の保険代理店かが気になる人も少しはいると思うので、今回は語っていきます。ざっくりというと下の感じです。

 

小規模プロ代理店:売上げ(保険扱い高) 1000ー2000万円。個人で活動。

中小プロ代理店:売上げ(保険扱い高) 数千万-2億円。家族経営(2-4名)。

中堅のプロ代理店:売上げ(保険扱い高) 2億円-5億円。法人。5-10名くらい。1か所。

大規模プロ代理店:売上げ(保険扱い高) 5億円-10億円。法人。数十名。本店+支店。

神クラスのプロ代理店; 売上げ(保険扱い高) 数千億円。『保険の窓口』など。全国。

 

ちなみに保険会社から保険代理店へ支払う手数料は保険料のだいたい20%くらいです(もちろん商品によって全然違いますが)。ですので、例えば10億円の保険料扱い高があるとすると、そのプロ代理店へ支払われるお金は2億円くらいですね。保険代理店の手数料についてもどこかで詳しく書いておきます。

 

一番大きいプロ代理店は『保険の窓口』や『保険見直し本舗』また、イオンの保険事業である『イオンの保険相談』といった企業型のプロ代理店になります。これらは正直、普通の保険代理店の規模を遥かに超えた、保険代理店業界で言うと神みたいな大きさです。こうした来店型の代理店はどこも生命保険が中心で、損保はまだまだおまけ的な扱いをされてますね (生保の方が儲かるので・・・)。日本の代理店は約18万店なのですが、企業の子会社代理店を除いた中で、上位20社くらいでしょうか。

 

次に大きいのが大規模プロ代理店です。ここはその地域で一番大きなプロ代理店さんが該当する感じですね。私は営業時代に港南(横浜市の南の方と金沢区)を担当していたのですが、支店で一番大きな代理店さんがこの規模でした。港北(横浜市の北)と東京にも事務所があるレベルの代理店で、従業員も15人くらいの規模感です。世間一般からすれば規模は小さいのですが、保険代理店の中ではガリバー的存在で、当時の支社長も彼らを怒らせないように常にごますりしてましたね 笑。オフィスのイメージは下の感じです。数字で言うと100代理店に1つくらいですね。

f:id:kobayashiny19:20200129123242j:plain

中堅のプロ代理店は大規模代理店よりは小さいものの、その地区で有力な代理店を指します。従業員が5名以上いて、組織化されており、だいたいのケースは社長のワンマン経営というパターンです。いわゆる普通の中小企業と考えて貰えればと思います。大規模代理店との違いはやはり財務的な強さの違いです。大規模プロ代理店はコールセンター要員を雇ってテレアポ部隊を作ったり、ダイレクトメールで集客するといったアクションを起こせるお金があります。一方で中堅プロ代理店はそこまで資金力はないため、既存の職員の人脈や新規営業で地道に売り上げを伸ばすイメージですね。あとは後述する個人プロ代理店を吸収して大きくなるくらいでしょうか。

とはいえ中堅プロ代理店の保険代理店のトップ10%くらいの大きさだと思います。

 

中小プロ代理店は売上げ(保険扱い高)が1億円いかないくらいの大きさ、すなわち代理店としての収入が2000万円くらい(1億円*20%の手数料率)の、個人レベルの規模の代理店です。だいたいは家族経営(父と息子など)か、気の合う個人プロ代理店同士がくっついてできたという形ですね。ですので、中堅プロ代理店との大きな違いとして、『組織化』ができていない部分が大きいです。社長がワンマンで方針を決定するというよりかは、個人 個人が自分の好きなように営業しているといいますか。

営業のやり方もどこか特定のマーケットを狙い撃ちにするというよりかは、今ある既存のお客さんに別商品を提案する・そのお客さんのご家族を紹介してもらうなど、個人の人間関係ベースでの営業が多いです。

中小規模代理店で、保険代理店の中の上位30%くらいでしょうね。

 

で残りの60%は個人で代理店をやられている方だと思います(あくまで私の経験からの推測です)。個人で代理店をされている方の場合、どうしても保険料の規模感が小さい、すなわち持っているビジネスも小さいので、損保営業マンからのサポートも薄くなりがちです。損保会社としてはこういった小さい代理店のメンテナンスコストが割高と感じており、手数料率の面でも小規模プロ代理店は不利な状況にあります。ですので、個人のプロ代理店同士がくっついて、規模を大きくし、手数料率の改善を損保会社に求めるというのは珍しくないですね。

 

コバヤシ